今年は春が遅く,東京でも4月に入ってからの開花だったので,まだ咲いていないのではと心配していましたが,案の定蕾は固~く,色付きもせず,咲く気配も見えませんでした。
窓から見える景色は冬のままですが,さすがに日差しは強く,ちょっと不思議な景色に見えます。天気が一日中よいという予報で散策には絶好なので,横谷峡を歩いてみることにしました。
まずは御射鹿池に車で向かいます。ここは東山魁夷の作品でも有名な人工池です。紅葉の頃には訪れる人も多いのでしょうが,この時期はひっそりと静かに春を待っているようです。
こういう時期もいいなぁ~。
続いて,横谷観音近くの駐車場まで行き,そこに車を置いて横谷峡を散策(乙女滝までの往復)に出かけました。
駐車場には一台も車はなく,止め放題です。
駐車場から横谷観音までの道すがら,左に大滝神社があり,そこにもちょっとお参りをしていきました。ご神体と思われる巨大な石の周りは四本の柱で結界が作られており,神聖な場所です。
横谷観音からは急激な下りで足場が悪く,とても散策路といえるような状態ではありません。落石の多い場所のようで,ごく最近補修されたような形跡も見られました。靴だけはしっかりしていかないと,つらい目にあいます。
で,沢の中腹まで下りてくると道が分岐し,左に『王滝』の展望スポットがあります。小さな四阿があり,景色を堪能できます。
滝からは少し離れていますが,その水音と見事な流れに,見とれてしまいます。
暫し休んでから,沢沿いに乙女滝方向へ進みます。沢に近づくかと思えば高巻きにするような道を,のんびりと早い春の景色を楽しみながら歩きます。 ここからは道幅も広く歩きやすいので,普通の林道歩き程度です。
途中の屏風岩
や,霧降の滝
も,雪解けのためか水量が多く,非常に豪快な流れでした。
道の脇に生えた苔からも,温かい日差しの中に水のしずくが滴り光り,エネルギーが湧いてくるのを感じました。
横谷温泉旅館の大きな建物の脇を抜けると,じきに乙女滝に到着です。こちらも水量が多く,乙女というよりも女傑といった見事さでした。
ここからは来た道を引き返します。不思議と,来る時よりも帰り道のほうが短く感じます。途中,用意してきた握り飯を昼ご飯にして,王滝まで戻りました。
さてここでまだ日は高い,天気は好いしもう少し歩こう,ということでちょっと上流にある『おしどり隠しの滝』まで足を延ばしてみました。ところがこれがまた結構な悪路でした。落石の心配もある上に,斜面をトラバースする細く狭く長い道を歩くので,結構疲れます。30分程度で着くはずなのに,気持ちの上では1時間もかかったように思いました。
でも来て見てやっぱりよかったと思いました。ここも紅葉の頃のほうが人が多いかもしれませんね。水量が多いこの季節も素晴らしいです。
ここはもう,明治湯のすぐ足元ですが,細い渓谷のせいか降り積もった雪が解けきらず,まるで氷河か氷山のような景色が見えたのも,この時期ならではの美しさですね。
ここからは,横谷観音へ戻りお参りをしてお札を頂きました。
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