2012年12月2日日曜日

特一富屋@秋川

11月30日,西秋留小学校へ環境出前授業に出かけました。授業は午後からなので,その前に腹ごしらえ。

秋川駅周辺は意外(でないかもしれませんが)にもラーメン激戦区で,駅至近に10軒近くのラーメン店がそれぞれの味を展開しています。

以前,仕事で近くに来た時に,遅い昼を求めて五日市街道を武蔵引田方面から歩いてきた時,最初に見かけた『美豚』に入ったことがあります。とても濃厚でおいしいラーメンでした。
ですが,秋川といえば長いこと行きたくて行けなかった『特一富屋』で,今回やっと念願の訪問を果たしました。

濃厚旭川系は久しぶりです。昔,ラ博に蜂屋があって,そちらで食べた旭川の本物の味に衝撃を受けた記憶もあります。勿論こちらのお店でも,お願いしたのは醤油。

でも醤油ラーメンとは言いながら,見た目はまるで味噌ですよね。




非常に濃厚なスープで,うっとりしてしまいます。結構塩味は強い。

その反対に,メンマは甘口。スープを含みながらメンマを食べると美味しいです。

麺はやや細め,茹で上がりは気持ち柔らかめでした。

スープの表面は厚い脂(ラード)の膜でおおわれて冷めにくく,チャーシューを浸けるとホロット崩れて好い加減になります。

トッピングの味玉は,やや硬めの半熟でしょうか。黄身が透き通っていますが,流れずに固まっています。

豚骨と魚の強烈なスープで,独特の香りが旭川ですね。美味しかったです。

私より見かけチョット年配のおやじさんが一人で店番していました。11時20分頃入ったので,最初は私以外誰もいませんでしたが,食べ終わって出るころには別のお客さんが来始めました。

ごちそうさまでした。


酒録 『Glenfiddich 15y.o.』

世界で最も人気のあるシングルモルトウィスキーだそうです。

よく見かけるのは12年物で,瓶の色やラベルがこの写真のものとは違い,緑色が基調ですね。



瓶の形は,特徴的な角が円い三角形をしています。持ちやすいですよね。でも,これは香港に旅行した時の免税店土産で,そのため通常の700ミリリットルではなくて,1リットルの大きな瓶です。その分ちょっと太い。




15年物は,『SOLERA RESERVE』という名が付き,特殊な熟成の仕方を謳っています。




シングルモルトウィスキーのブームを作った最初の蒸留所ということで,一番人気なのですね。私も,最初に飲んだシングルモルトは,このGlenfiddichの12年でした。もう30年くらい昔でしょうか。以来,海外に行く機会があると,必ず免税店で買ってきたものです。


その印象は。(飲み方はストレート,チェイサーは冷蔵した東京都水道水)

色  :黄金色,山吹色
香  :洋梨の香,甘くエステルの香り,熟れたバナナ,香ばしいカルメラ,ピート香は余り感じない
味  :軽くスパイシー,甘苦い,塩辛い
後  :長い余韻,爽やか,ドライでオイリーな感じ,淡くピートの香り

こんな丸い筒に入ってました。




残念ながら,12年ものとの違いをうまく表現することができません。どちらも美味しいので(^.^)。

2012年11月11日日曜日

多摩・三浦丘陵ウォーキングラリー参加

昨日11月10日は本当に素晴らしい天気でした。その中,『多摩・三浦丘陵ウォーキングラリー ~その4~』に参加しました。その4とある通り,この会は4回目で,

相模原市-八王子市-日野市-多摩市-稲城市-町田市-川崎市-横浜市-鎌倉市-逗子市-葉山町-横須賀市-三浦市

と『13の自治体の緑と水をつなぐ多摩・三浦丘陵広域連携トレイル構想』による10に分割された『環』を,ウォーキングにより踏破するものです。

今回は『深まる秋を感じて 稲城・多摩・川崎・町田 市境の緑を歩く』という緑間コースです。コースは京王相模原線の若葉台駅から出発し,このブログでも紹介したよこやまの道を経由し,途中から黒川緑道を経て黒川に出,更にそこから栗木緑地,柿生の峰をめぐる散歩道,鶴川大尾根緑地を経,真光寺川沿いに鶴川駅までという約10kmになります。

前半はよく知った道なので不安もありませんでしたが,黒川以降は初めてなのでどんな道なのかとても楽しみでした。

出発は朝9時。若葉台駅そばのiプラザ前から,若葉台小学校方面を目指します。




若葉台公園手前から若葉台駅方向を見ると,空き地にはたくさんのススキの穂が出ていて,秋真っ盛りという感じでしょうか。気温も高くもなく低くもなくで,歩くにはとても気持ちの良い日です。このちょっと先若葉台公園の展望広場に第①のスタンプポイントがあります。

稲城市と多摩市の境に近い『天王橋』からは,富士山がよく見えます。




丹沢の峰々の奥にある富士の峰は,既に雪化粧です。写真を大きくするとわかりますが,右半分の多摩市内各所に大きなクレーンが活躍し,マンションか何かの建設が進んでいます。

ここから先はよこやまの道で,何度か歩いているので気持ちよく歩を進めます。防人見返りの峠という名前の付いた展望台まで辿ると,そこがスタンプ②のポイントです。やや折り返すようにして黒川海道に入り,黒川の自然の中を歩く道になります。針葉樹の緑は変わりませんが,広葉樹はあちらこちらで紅葉が始まっています。

セレサモスの前を通過し,汁守神社がスタンプ③ポイント。セレサモス通過は10時前でしたが,すでに駐車場にはたくさんの車が来ていて,相変わらず盛況です。

鶴川街道に出,黒川の交差点を柿生方面に登る道になります。で,登り切る手前を右に青少年野外活動センターの方に入ります。かなりの急斜面で,息が切れました。

ここから後は全く初めての道。車で通るのは広い道なので,こうした狭い道は全く方向感覚がなくなります。黒川青少年の森を行き過ぎ,マイコンシティの裏山を歩いていることはわかります。




本当にススキの穂がきれいでした。まだ出てきたばかりの穂で,太陽の光できらめいています。

細い山道をたどると。直にスタンプ④のポイントが。この辺も自然豊かで,歩くとそれがよくわかります。子供たちの小さい頃,クルマで真光寺公園に来ても,ここまでは入ってきたことがありませんでした。

この後は,左右に住宅地が迫って取り残されたような緑地帯を歩きます。よこやまの道とよく似ていますね。林間の気持ちの良い道が続きます。ここはちょうど町田市と川崎市の境になっているんですね。しばらくすると,林間の切れ間から立派な学校が見えてきて,すぐに木が切れて見晴らしの良い尾根道になりました。桐光学園でした。右手の町田市側の景色が素晴らしい。この尾根道の途中にスタンプ⑤ポイント。




大山(左端)から続く丹沢の峰と,その奥の富士山。手前は,鶴川の街並みです。




尾根道から,鶴川台尾根緑地に繋がります。この辺から,右手には行く手の鶴川の町が望めました。




特別緑地保全地区になっているんですね。

鶴川台の高みからの景色を堪能した後は,真光寺川に向かってかなり下ります。折角登ったのに下るのが残念な気持ちになりますが,道端にはこんな秋の景色もあって,気を紛らわしてくれます。漂う菊の香りで,むせる位でした。



真光寺川まで下りると,あとは鶴川駅に向かって平坦な道になります。すぐそばの鶴川街道はよく車で通りますが,ここを歩いたのは初めて。ちょっと視点が変わると同じ場所でも違う景色に感じますね。







真光寺川は,鶴見川になって東京湾にそそぎます。でも『バクの形』っていうのは,粋な発想ですね。ちょっと伸びた鼻がバクのそれに似ているということでしょうか。かわいらしい印象です。

もうここまで来ると,ゴールも間近。途中の公園にスタンプ⑥ポイントがあり,そこからは約10分程度と教えて頂きました。丁度小腹も空いてきて,ありがたいです。

ゴールは鶴川駅近くの鶴川駅前公園で,スタンプの確認,途中の景色の写真,そして多摩丘陵クイズを三問回答し,いろんな記念品を頂きました。

途中書きませんでしたが,要所要所に案内の方々が立ってらしたのですが,市の腕章を付けた方やボランティア風の若い方もいて,おかげで迷うこともなく10kmを歩きとおすことができました。ありがとうございます。

予定時間2時間ちょうどでゴールし,素晴らしい天気にも恵まれて楽しいウォーキングになりました。

この後柿生駅まで一駅歩き,バスで自宅付近まで帰り,総踏破距離はおよそ20kmになり,久々に歩いた感を満喫できた日になりました。MBT着用のためマサイ歩きのおかげで,特に筋肉痛もなく,自然に歩けたのかもしれません。


2013年1月27日追加

ラリー中に使用した地図をスキャンし,載せます。


2012年10月24日水曜日

酒録 『Ardbeg』

アイラモルトの第3弾。Ardbegです。写真を見ての通り,とても特徴的なロゴです。アイラ島の南東に位置する蒸留所。地図を見ると,アイラ島の南辺にいずれも個性的な蒸留所3軒が軒を連ね,Laphroaig,Lagavulin,Ardbegという順に西から東に並んでいます。道はその先無くなるので,Ardbegが一番奥にあるということ。


箱に入っていた小冊子には,こんな記述が。

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Ardbegへの道順

Ardbeg蒸留所はアイラ島の最も南部に位置し,大西洋に面した険しい海岸に立地しています。

アイラ島に来たら,Ardbegにたどり着くのはとても簡単です。ポートエレンまで道を南にとり,Laphroaig,Lagavulinを通り過ぎ,キルダトン十字架のちょっと手前に,Ardbegの岩だらけな入り江を見つけることができるでしょう。

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LaphroaigやLagavulinは地名ですが,もちろん蒸留所の名前でもあります。つまり,ライバルでもあるわけですが,その先にあるぜってところが,なんとなく意味深げですね。



かつて隆盛を誇っていた蒸留所だったのですが,世の中のウィスキー離れのためか,1981年に一端生産中止,蒸留所も閉鎖されたとのこと。その後1997年に幸運にも再開でき,2000年には
『二度と蒸留所の扉を閉めることがないように』と,Ardbeg Committeeが創設されたとのことでした。

ネットで加盟できるので,すぐに登録しました。すると,数日してなんとリアルの郵便でCommittee参加のしるしとして『Rules and Regulations』や詳しい歴史を記した小冊子,そして特徴ある『A』をかたどったシール(temporary tatooと書いてありました)が送られてきたのです。

何ともスタッフの熱意が伝わってくる蒸留所ですね。

もちろんその味の方も,個性的かつ独創的で,印象深いです。

飲んだのは,写真でもわかりますが,10年ものです。

その印象は。(飲み方はストレート,チェイサーは冷蔵した東京都水道水)

色  :淡い琥珀,淡いレモン色
香  :ピート香(薬品(タール)臭),やや甘い香り,煙臭,酒精香
味  :ややスパイシー,甘い,深いコク,甘苦い,塩辛い
後  :ピートの香りが残り長い,チェイサーを含んだ後も長く残る香り,チョコレートのような香り

こんな四角い箱に入ってました。


こちらのウィスキーはNon chill-filteredと書いてあり,濾過することで失われる大事な香りを守っています。また,加水していないのもその特徴のようです。

2012年10月22日月曜日

白駒池の紅葉(10月5日)

暑い暑いと言っていたのもいつの日か,ずいぶんと過ごしやすくなりました。ウォーキングで汗をかくのが気持ち良い季節ですね。

10月初旬に,白駒池の周辺を散策してきました。丁度蓼科に入った日の夕方のニュースで白駒池の紅葉が見ごろであると伝えていたので,急遽翌日向かいました。

クルマで直行すれば30分ぐらいのところなので,朝の7時くらいに着けばまだまだ空いているだろうと高を括って,6時半ごろ出て予定通り7時には白駒池の駐車場近くに来たのですが,もうすでに無料駐車場は満杯。皆さんの行動力はすごい。仕方がないので,有料駐車場のほうへやや進んだ,駐車禁止とはなっていない路肩に駐車しました。その場所も次々と来るクルマであっという間に一杯。人気スポットですね~。

歩き始めは,麦草ヒュッテから林間を行くコースにしました。有料駐車場から行けばすぐですが,できるだけ自然の中を歩いてみようと。


麦草峠ですでに標高2127mあるので,結構涼しいですね。長袖がちょうどいいです。


麦草ヒュッテは大きな三角屋根の立派な小屋です。ヒュッテの脇から林間に向かう道が始まります。


最初スズタケの原っぱが続きますが,直に樹林帯に入っていきます。もうすでに紅葉し始めている木々が見えますね。まだ緑が濃いこの季節は,紅葉した木と深緑の木のコントラストが素晴らしく,見ていて美しさと生命力の両方を感じます。


樹林帯は苔が多く,まさに苔の原生林になっています。苔は全く知らないので区別もつきませんが,ふんわりと地面を覆う姿は,実に美しく森の生物が助け合っているのが分かる気がします。

途中,『白駒の奥庭』と名付けられた,岩がごろごろしたところがあります。歩くのは木道の上ですが,まるで這い松の中を泳いでいるような,不思議な錯覚を覚えます。


奥庭を抜けると,また樹林帯に入り,苔が一層深く繁茂しています。


30分も歩かないくらいで,分岐に到着です。下の道標で,駐車場とあるのが有料駐車場,右上に上っていくと高見石,白駒池は左手に二分岐しているどちらでもOK。一周回って戻ってきます。


歩くだけならば一周35分となんてことない散策ですが,紅葉を愛で写真を撮りながら歩くと,最低でも1時間はほしいですね。


左回りに,まず白駒荘の方へ向かうことにしました。特別な理由はありませんでしたが,そちらが見た目で下り方向だったので。どうせ一周してくるんだから同じですけどね。


下り始めると,樹間から池の水面が見えてきます。


樹林帯を抜けると,すぐにこんな景色が見えます。この時点でもはや感動。

で,周りには立派なカメラを用意した方がたくさん。なんとなく手持無沙汰気に何かを待っています。


写真では解り難いですが,この日は快晴とはいかず薄い雲が空を覆っています。太陽の光が強いほど写真は映えるので,皆さんおそらく太陽の光を待っていたのでしょうか?


それとも,風が治まって水面が鏡のように滑らかになるのを待っていたのでしょうか?

どちらも待たずに感動のままに写真を撮りましたが,紅葉の綺麗さはお分かり頂けると思います。


ぐるっと一周できるので,歩いているうちに最初に見た景色のただなかに自分がいることになります。遠くから見てもきれいですが,近くから見てももちろんきれいですね。

最初に見た景色は,ちょうどこの写真に写っている白駒荘のほとりからみたものになります。


寒いくらいの陽気でしたが,果敢にボートに挑戦している方もいます。湖面から見る景色もきっと素晴らしいのでしょう。

白駒池は自然の池で,この標高にある池としては日本最大とか。あと一か月ちょっとすれば全面結氷だなんて,寒いんですね。


途中にあった四阿で朝食をとり,温かい紅茶を飲むとホッとしました。

この紅葉に気をよくして,近くの紅葉の名所横谷峡にも足を延ばします。

春先(といっても5月)は水の流れが勢いよかった印象ですが,秋はどうでしょう。


標高がちょっと低いので,この時は紅葉のはしりが感じられたくらいでした。まだまだ緑濃いですね。

でも,横谷観音付近の樹林には,紅葉している木もあります。

実は下の写真,見事に紅葉した木に見えます。紅葉しているのは確かなんですが,実はこの木は針葉樹です。上の方の葉を見るとそれと分かります。んっ,とするとこれはなんだ?

幹をよく見てみると,蔦のような蔓が何本かからみついていました。どうも,蔓性の植物が針葉樹の本体を乗っ取ったような形で紅葉している木だったのです。ちょっと見では解らない。


日なたにはトリカブトの花が。


そして,今にも咲き始めそうなリンドウの花も見つけました。


やっぱり,秋はもう来ていましたね。

秋を堪能できた散策でした。

2012年9月17日月曜日

酒録 『Bowmore』

アイラモルトの第2弾です。定番と謂われるBowmore,ここはサントリーがオーナのようですね。


ちょっと肩が張って,下に向かって細くなるすっきりとしたボトルに入っています。ガラスの部分にも刻印のようなものがされています。


12年物は定番中の定番のようですね。

飲んだ時の印象です。 (飲み方はストレート,チェイサーは冷蔵した東京都水道水)

色  :ゴールド,琥珀
香  :ピート香(薫香),煙臭,炭焼きタール臭,
味  :ややドライ,やや塩辛い,やや暖かい
    極僅かにスパイシー
後  :スモークが残る

Laphroaigと比較すると非常に素直な感じで,どの方向にも程々の個性を持っているように感じます。個人的には個性が弱く感じるくらい。

こんな丸い筒に入っています。




それにしても感心するのは,東京都水道水が意外とチェイサーになること。チェイサーは仕込み水がベストだとのことですが,そんなもの望むべくもないので水道水を飲んでいますが,結構悪くないくらいの軟水なんでしょうね。ウイスキーの邪魔をしません。

2012年9月10日月曜日

ねぎぼうず@町田市木曽

開店したころからよくお邪魔しているラーメン店です。97~8年の開店らしいので,もう15年くらい経つんですね。15年たっても味が変わらず好みの真ん中に入ってくるので,時々思い出しては食べに行きます。

やはりみそだよな~。この写真は味噌チャーシュー。


挽肉ともやしを炒めたコクのあるスープと,やや太めの縮れ麺,厚めのチャーシュウが5切れとメンマ,たっぷりのねぎがかかっています。この日は特にチャーシューが美味かった。

いつもラーメンだけでなく,餃子も頼みます。以前は水餃子しかなかったのですが,今は羽根つきの焼き餃子を出してくれます。これも最高に美味。

麺の量が多めで,普通の1.5倍くらいあるのでしょうか,昔子供を連れて行ったときには大盛りを取ると普通の二人前くらいあるのでとても経済的で助かりました。今は一人で食べるにはだんだんきつくなってきています。とは言いながら,スープの一滴も残さずに完食です。

我々(私と家内)は土日にしか行けませんが,何時行っても店にはお客さんがいます。いつもはその混雑を少しでも避けるために,11時過ぎには着くようにいくのですが,この日は別件をこなした後だったので,13時少し前くらいでした。途切れないお客さんが,味の確かさを物語っていますよね。

ご主人も奥さまも,我々と同年配とお見受けします。これからも美味しい味を提供して頂けることを楽しみにしたいと思います。

2012年9月2日日曜日

蓼科湖 散策(8月26日)

初めて蓼科を訪れたのはいつのことでしょうか?高校生くらいだったと思うので,40年以上前になるのかもしれません。

いつも必ず蓼科湖の脇のヴィーナスラインを通っていましたが,蓼科湖を散策したのは今回が初めてでした。観光地的な印象があって,わざわざ散策するような気が起きなかったのですが,知らずして××とやらになりそうなので,空いていそうなこの時期,歩いてみました。

で,気が付きました。素敵なところもあるなぁ~。それをご紹介してみます。

蓼科湖が人造湖であることは知っていましたが,その目的のひとつに農業用水として使うために温めることがあったのは,初めて知りました。4月末に訪れた御射鹿池と同じです。ただ,こちらは『観光』にも力点が置かれていた点が少し違います。


ヴィーナスラインから,蓼科湖を左回りに辿ります。土産物店や飲食店の間を抜け,左手に湖を見ながら歩きます。


この桟橋は釣り客のためです。朝7時前なので,遠くの湖面には靄が立っています。この写真で奥の方は蓼科湖への水の流入口になっているので,水温が低いのかもしれません。


 少し回り込んで,ホテルやペンションが立っているあたりから振り返ると,蓼科山(左)と北横岳(右)が並んでいる景色を見ることができました。太陽が低いので,右手の方は明るく飛んでしまっています。


そのまま湖面に沿って道を歩くと,横谷峡への分岐を示す看板がありました。横谷峡はやはり4月の末に歩いたのですが,こんなところからも繋がっていることが分かりました。横谷峡入口まで40分なので,すぐですね。

上の看板の『現在地』からは,沢沿いの遊歩道(蓼科湖沿いの道)をたどります。途中,湖畔の草むらの中に,この付近の開拓の歴史を刻んだ石碑が立っていて,戦後の復興時に農業と観光を目的に開拓を進めた記述が書いてありました。もっとも,この辺の多くの方は,現在は農業よりも観光で生計を営んでいるとの記述もあり,時間の流れも感じました。

この日はその石碑の近くの草むらで,朝食です。朝はちょうど日陰になるあたりで,気持ちの良い朝食になりました。

朝食後,蓼科湖への取水堰のあたりを過ぎたところで右手に大きなホテルがありますが,そのきれいに整備された芝生の庭園に入る小さな門が開かれています。『あれっ,ここはマリー・ローランサン美術館があったところでは?』まさか無料開放?早朝でラッキー?

後で調べて分かりました。『マリー・ローランサン美術館』は昨年9月いっぱいで閉館してしまったとのこと。併設のこの彫刻公園ともども管理していた隣接のホテルの経営が昨年9月で別の会社に移ったのを機に,彫刻公園のほうは茅野市が維持費を補助して無料開放することになったとのことでした。 う~ん,知らなかった。

とても素敵な彫刻公園の写真をいくつか。

湖畔からの小さな門を抜けるとすぐに見えるのがこの景色。それまでの自然な景色とは明らかに趣が異なり,きれいに整備された手入れされた美を感じます。日本庭園とはまた違った,西洋風の流水庭園。


 ゴルフ場を思わせるきれいに目のそろった芝生と,その間を流れる水の風景が調和しています。


 まるで芝生の海の中にある孤島の様な四阿が,快適な日陰を提供してくれます。芝生に点在する彫刻たちが凛々しい。


入り口近くにあるこの跳ね橋は,どこかで見た様な。


山の中に点在する彫刻たちも,違和感がなく昔からそこにいたような錯覚を覚えます。


朝日をいっぱいに浴びたブロンズの彫刻は, 光の凹凸が鮮明で,彫刻とは思えない様な艶めかしさを感じてしまいます。


 こんな素晴らしい環境を観光のためとはいえ,市の予算を1000万円も確保して提供してくれる茅野市に,感謝脱帽です。ありがとう。


2時間の散策の中で,自然の美しさと人間が造形した美しさが見事に調和しているのが『蓼科湖』の今の風景であることが分かりました。美しさを保つためには,どちらの場合も人間の努力が必要であることも。

これからも,蓼科の美しさを色々と見つけていきたいと思います。